こぎん刺しの森 制作|針の森(狩野綾子) 文・写真|稲垣早苗

フクベとクルビカラ

フクベは瓢箪(ひょうたん)、クリビカラは胡桃(くるみ)の殻のこと。

愛らしい名前のそのままに、モドコ(文様)も可愛らしい姿です。

フクベは特に好まれるモドコで、以前ご紹介したテコナと双璧の人気でしょうか。

刺しやすさから言えば、ハナコの次にフクベを刺してみるのもお勧めします。

形がすぐ現れるので、針を進めやすいでしょう。

フクベを横にしたシマダ刺しというモドコもあって、針の森ではフクベと一緒に刺して楽しむことが多いです。組み合わせることでモドコが広がり、別もののように見えるのです。

十日夜(とおかんや)ポーチ

フクベは生地の部分(ひょうたんの形)が浮き上がって見えるので、生地の色と糸の色で、いろいろ楽しんでみましょう。

フクベ
シマダ

クルビカラは、「こぎんをたっぷりと刺した!」という気分になれる、かなり存在感のあるモドコです。

配置の工夫で表情ががらりと変わるので、奥の深いモドコでもあります。

一目を刺す部分が多いので、布に埋もれてしまわないように気をつけて刺すと、美しく仕上がります。

一つのモドコは大きめなので、ワンポイントでも生きますし、連続で刺すときには面積の広いものもよく映えます。

クルビカラも、フクベと同じように生地の部分がポイントとなるので、生地や糸を選ぶときにイメージを膨らませて楽しんでみましょう。

たなごころ(カード入れ)
ピクニックマット

さて、皆さんもフクベとクルビカラを綴ってみませんか?

そして、フクベとクルビカラを用いた作品が出来上がりましたら、光の本編集部までご一報ください。

作品の画像などを光の本の中、更新帖でご紹介しています。

こちらで、まずメッセージをお寄せ下さい。

さあ、次回はちょっと気分を変えて、梅の花と竹の節というモドコを刺してみましょう。

お知らせ

針の森の展覧会をヒナタノオトで2月9日(水)~13(日)に開催します。

染織の舞良雅子さんとの二人展。

「雪の綴り」と名づけられた展覧会です。

秋田と盛岡という北東北で制作するふたりの、春を想う作品展、ぜひお出かけください。

狩野綾子さんの在廊 9・11・12

狩野綾子

青森県弘前市に生まれる。
結婚ののち、東京、千葉など関東に暮らす。
パッチワークを主に、針仕事に熱中する。
2000年より工芸ギャラリーに勤務し、同時に制作を「こぎん刺し」に集中する。
2006年より工房名を「針の森」として、作品発表を始める。
現在は秋田県に在住。